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砺波市:個人住民税の特別徴収-小規模事業者の負担増?!

カテゴリー: 党・議員(団)ニュース

 富山県は、2017年度から全市町村で、個人住民税の特別徴収を実施していない事業者に対しても特別徴収義務者としての指定を行うと発表しました。

 その理由として、住民税の滞納が増えていることが指摘されています。しかし、滞納の主たる要因は、所得格差が広がり、困窮者が増えていることであり、その解決をぬきにして根本的な解決策はありません。

 所得税の源泉徴収に対応するものが、個人住民税の特別徴収だと説明している例もありますが、源泉徴収制度は、戦時中に戦費調達のために導入され、安易に継続されているものです。

 日本国憲法では納税義務は国民個人にあり、事業者に納税義務を規定していません。源泉徴収制度は憲法で保障された自主申告権を奪う制度にもかかわらず、あくまで「公共の福祉」の観点から、法人に対して事業者の苦役に該当しないとする判決(昭和37年2月)があります。

 事業者は憲法上の規定がないにもかかわらず、無報酬で源泉徴収等の実務を行なっています。特に小規模事業者にとっては専任の事務職員をおく余裕はなく、その実務負担が重いことから普通徴収を選択しています。それが今日まで認められているもので、今回の措置は、事実上の法律改定と同じ意味をもっています。

 昭和37年の判決から50余年経過していますが、事業者の事務負担が大幅に増え、小規模事業者にとって経営・納税環境は悪化し、滞納率は以上に高い水準にあり、消費税率の引き上げ等によって滞納の増加が懸念されています。

 そうした環境の中での特別徴収の強制は、小規模事業者の経営・生活・健康状況、精神的負担の実態を考慮していないものです。

 普通徴収においては、従業員等に病気等の特別の事情が生じた場合、納税猶予を含めさまざまな徴収緩和措置を申請することができます。

 特別徴収の場合、従業員等は納税猶予の申請ができません。事業者が善意で代行するのは大変です。また、事業者が善意で代行したり、納付を怠ると滞納処分と罰則が予定されているだけです。安易な特別徴収への強制は、事業者にさまざまな負担の増加をもたらし、事業者を疲弊させるだけです。

 また、課税情報が特別徴収義務者に通知され、結果的に従業員等のプライバシーが侵害される恐れも否定できません。

富山県商工団体連合会が県と交渉

「すべての事業者を一律に特別徴収義務者に指定すれば、混乱と弊害が避けられない」として、富山県商工団体連合会(富商連・折橋英明会長)は四日、富山県と交渉。「特別徴収しないとペナルティがあるのか」の問いに当局は「ない」と回答。

 富商連側は「特別徴収の実行については一定の除外措置を設けるなど、これまで以上の過度な負担を小規模事業者に追わせないよう」つよく要請しました。交渉には、日本共産党の ひづめ弘子県議が同席しました。

※特別徴収とは
 一言でいえば「給与からの天引き」。
 所得税の源泉徴収と同様に、事業者(給与支払者)が、個人住民税の納税義務者である従業員(給与所得者)に代わって、毎月従業員(給与所得者)に支払う給与から個人住民税(市町村民税+県民税)を引き去り(徴収)し、従業員(給与所得者)の居住地の市町村に納入する制度。

 

「となみ赤旗読者のひろば」第1279号 2015年2月15日(→こちらをクリックするとpdfで紙面が見られます)

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