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高岡市:地域経済振興の提案-藤野やすふみ衆議が語る

カテゴリー: 党・議員(団)ニュース

高岡の地域経済振興の提案-「地域経済を考えるつどい」で報告・討議

20150315_1(→.pdfでニュース紙面がご覧になれます)

 3月15日、総選挙北陸信越ブロックで当選した藤野やすふみ氏(衆議院議員・経済産業委員)を迎え「地域経済を考えるつどい」が高岡市内で開かれました。

 藤野氏は高岡市での調査をもとに講演。アベノミクスは、もっぱら「大企業の稼ぐ力」ばかり強め、そのための労働法制の改悪や農業・農協つぶしを強行しようとしており、これでは地域の経済はさらに困難になると訴え、地域の中小企業や商店活性化のための具体的な提案を行いました。

 折橋英明氏(県商工団体連合会会長)は、伝統産業である銅器の後継者問題など、深刻な現状を報告されました。

 高瀬あつこ氏(党高岡市委員会女性部長)は、県議会に押し上げてもらい、住宅リフォーム助成制度の実現をはじめ、藤野さんと連携し、高岡の中小企業や伝統産業を守る決意が述べられました。

 会場からも質問や意見が寄せられました。

「拠点都市」以外は切り捨て…高岡も!?

※高岡市は政府のいう「地方中枢拠点都市」にはなれません(富山県では富山市だけ)

 政府は、「まち・ひと・しごと創生本部」を2014年8月に立ち上げ、本部長に安倍首相が就任、「地方重視」を打ち出しました。9月の内閣改造では石破茂前自民党幹事長を地方創生大臣に。

「ローカルアベノミクス」の推進として地方への「所得格差」「地域格差」をますます広げるつもりです。基本方針に ①人口20万人規模都市の「地方中枢拠点都市」構想を示しました。富山県でいえば、施設やサービスを富山市(拠点都市)に集中させて周辺地域・都市を切り捨てていく考えです。また、②高齢化対策として「地域包括ケア」を推進することを上げました。要援護者を切り捨てて、安上がりの医療・介護体制をつくることにしてはいけません。③若い世代の就労・結婚・子育てについては、「社会経済環境を実現する」としています。④税制、地方交付税、社会保障制度の見直しをはかるとしています。
「東京一極集中」から脱却を図るとして、中央官庁を地方都市へ分散すると言いますが、こんなことをすれば、さらに地方が寂れるだけです。(県民とすすめる日本共産党の政策より)

高岡の落ち込んでいる地域経済を守るために-高瀬あつこ(党高岡市委員会女性部長)-① 高岡市での住宅・商店リフォーム助成の実現、② 消費税の10%増税を止めさせる、③ 漆器や銅器、アルミなどの伝統産業や下請け企業の支援、後継者対策、商品開発などの対策を、県や国で取り上げさせるために、全力をあげます。

高岡の地域経済4つの角度で藤野さんが語る

①不要不急の大型公共事業から生活密着型公共事業へ

 新幹線がらみの行き過ぎた開発を抑え、学校耐震化や教室へのクーラー設置、公共施設や道路の維持・補修など、市民の生活関連の公共事業を増やすことによって、地元の建設業者の仕事を生み、地域でお金がまわるようになります。

②中小企業や商店街活性化を重視

 たとえば、三協・立山アルミの原材料600億円のうち、部品調達200億円、外注100億円のほとんどが高岡・呉西地域の下請けに回っているといいます。
住宅リフォームは、地元アルミ業界の振興にも結びつく事業で、全県的なリフォーム助成が地域振興になります。

 「プレミアム商品券」高岡市も政府の「地域創生交付金」で新年度発行しますが、大規模店でばかり使われては地元振興になりません。一定割合を「地元商店街で使う商品券」として発行することを提案します。

 「公契約条例」全国各地の例をみると、下請け単価や賃金などを市や県の契約で引き上げるなら、その波及効果は総生産の10%以上になるという試算もあります。高岡の総生産7000億円の10%だと、700億円もの影響があり、地域経済活性化の大きな力になります。

③TPP交渉や「農業改革」などに反対する

 国会で日本共産党ががんばっているブラック企業規制条例制定や、農業破壊のTPP交渉や「農業改革」などに反対することも、地域経済を守る大事な課題です。
高岡の農業生産は約70億円ですが、加工などの関連を含めれば約700億円と高岡の総生産の1割を占める大切な産業です。(藤野氏は国会で富山の農業者の生の声を取り上げて追求しました)

 2月定例県議会-自民は農協改革推進 県農民連の請願をうけ、日本共産党・社民党が提案した「農協改革など『農業改革』に関する意見書について、高岡選出の自民党県議が「反対討論」を行ない、自民、公明、民主などの多数で否決されました。

④歴史ある伝統産業の対策を

 銅器や漆器は400年の伝統があり、全工程で分業体制が地域で完結していることが特徴です。
集積した技術を面として全体を支えていく振興策を具体化し進めることが必要です。

 「後継者対策」高岡で行なっている地域の伝統産業を教育現場で教えるといったすぐれた対策など、若い人の伝統産業への関心を高め支援することが重要です。

 「食器」の文化を ユネスコの無形文化財に指定された「和食」は、「食器」の文化とも結びついています。日本共産党の金平市議の提案で、漆のトレーが給食に採用されましたが、和食のなかに漆器や銅器・アルミ等の伝統工芸が生かされるように、市や県、国ももっととりあげ、支援することが重要です。

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 地場産業を大切に 高瀬あつこさんの義父は漆芸家で、錆絵の第一人者です。伝統工芸の町高岡で、先祖から連綿と続いてきた日本のたいせつなものを絶やしてはいけない、日本の良さを生かしたいと強く願っています。

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