11月4日、国土問題研究会の専門家8名が利賀ダム建設予定地調査に入りました。「利賀ダム本体建設の再検討を求める会」の役員らが同行、ひづめ弘子県議も参加しました。
利賀ダムについて再検討の場が設けられましたが、まだ結論は出ておらず、ダム本体の建設は止まったままです(取付道路の工事はすすんでいます)。
国土問題研究会の調査により、利賀ダムの治水効果は低いことが指摘されています。雨の降り方によって、それなりの効果が得られることもありますが、どういう降り方の場合なのかなどは不明確なままです。
そのほかにも、計画堤防の過大設計(堤防幅7mでよいところを9mにしている)などの問題点も指摘されています。
最大の問題は「地すべり」対策
さらに気になるのは「地すべり」問題です。利賀地域は大規模な地滑り地帯であり、この問題がクリアされない限り、巨額の予算を投入してのダム建設は認められません。
70ヶ所確認された地すべりブロックのうち、その対策について国交省が認定したのは、ごく一部のみ(地すべり面がダム湖に着いていないところは一律に対象から外した)。
このことについて、「湛水した後に、どんなすべり面ができるかを考えなければならないのに、その作業を意図的に外して、過去に滑ったすべり面について検討するということが普通に行われるようになっているが、利賀ダムについては更にひどくて、過去に滑ったすべり面も都合の悪いのは目をつぶってしまっている。対策費が膨大になるので、ウソをつくという方針を固めたのではないか」と指摘されました。ダムに水をためたときにどうなるのかわからない、ということです。地すべりによる大災害を起こしてはなりません。
「となみ赤旗読者のひろば」第1216号 2013年11月10日(→こちらをクリックすると見られます)