トピックス

立山町:生産者米価暴落 過去最低-農家に怒りと危機感-

カテゴリー: 党・議員(団)ニュース

生産者米価暴落 過去最低-農家に怒りと危機感-

 安倍内閣は農業・農村の「所得倍増」を言っています。しかし、生産者米価が暴落し、現実はその反対になっており、コストの半分しかない米価に「持ち出し倍増だ」という怒りの声が農民から上かっています。

 全農富山県本部が発表した農家に支払う今年の概算金は、主力品種コシヒカリは10,500円(前年度より1,800円減)で過去最低になりました。

 「てんたかく」と「てんこもり」は9,000円(同2,200円減)となっています。

 全国の指標となる新潟県のコシヒカリは12,000円(同1,700円減)で、近県の福井県や石川県のコシヒカリは10,000円(同2,000円減)となっています。稲作農家が他産業並みの労賃を得てコメ作りをするには、農水省の調査によると、平均で玄米60キロ16,000円か必要です。

 暴落の背景には、JA全農(全国農協連合会)や米卸業者が2013年産米の在庫を過剰に抱え、「投げ売り」する状況があります。

 安倍内閣は、輸入米を増やすTPP(環太平洋連携協定)を前提に、国の需給調整責任を放棄し農家に『自己責任』を迫っています。2018年産から国によるコメの生産調整を廃止することになっており、生産調整を達成した農家への交付金も今年から半減です。コメの消費減や豊作の中で過剰在庫が生まれやすくなっています。

 農民連(農民運動全国連合会)は危機打開のために次の2点について政府に要請しました。概算金の深刻な現状を示し、1つは「政府の責任による過剰米の市場隔離対策を実施すること」、2つは「生産調整の5年後の見直し(廃止)方針を撤回し、政府が米の需給と価格の安定に責任を持つ米政策を実現すること」です。

 立山町の農家からも「何のために米を作っているのかわからない」「何とかしてよ」「おらの代でもう終わりだちゃ」という声が上かっています。町として何かできるのか、このままだと町の基幹産業としての農業が壊滅せざるを得ません。それほどの危機感を持って今後、取り組んでいく必要があるのではないでしょうか。

【稲作の概算金とは】

 通年供給する農協のコメ販売は、1年以上かかります。一方、農家は農業用資材などの支払いを年内に行います。このため出荷農家には、年内に概算金という形で支払い、販売の後で精算します。

 過剰在庫を持ち、安値販売を迫られる状態では、精算時の追加払いは期待できません。

9月定例議会9月5日開会-一般質問侍12日ぜひ傍聴を

 前号でお知らせしたように9月定例議会が9月5日から始まります。

 今回審議される議案は、条例を含め16議案と2つの報告です。一般会計補正予算の内容は、人口減少対策における基金の積立金(5千万円)や公有財産整備基金積立金(1億6千万円)、ふるさとづくり推進基金(2千4百万円)や結婚応援のための「出会い応援事業」(2百万円)などが挙かっています。

 特に人口減少対策のアクションプランが発表され、その取り組みの是非や暴落した生産者米価における農業の問題、子育て支援における保育や学童保育の問題なども今議会の課題になりそうです。ぜひ、町民の皆さんが議会の傍聴をされることを願います。

平和で幸せな日本をいつまでも-孫と過ごした夏休みー

 夏休みも終わり、子どもたちの元気な声が小学校に響いています。

 我が家の孫たちも富山で楽しい夏休みを過ごして帰って行きました。ファミリーパーク、水族館、黒部牧場、立山登山と毎日はしゃぎまわりました。自家製の野菜、富山湾の海の幸を沢山「おいしい、おいしい」と食べました。「孫は来て嬉し、帰って嬉し」の一言に尽きます。

 このかわいい孫たちの未来に暗雲が立ち込めています。安倍政権が進めている「海外で戦争する国」作り計画です。平和憲法を踏みにじり、憲法9条を目の敵とする「集団的自衛権」行使容認の強行です。これを「抑止力」と言いますが、騙されてはいけません。平気で嘘をつき、国民を騙しています。オスプレイ配備で日本全土がアメリカの基地になりつつあります。こんなことでいいのでしょうか。国民は目をしっかり開け、編されないようにしなくては、再び戦前に戻ります。

 最近、新聞で世界平和、核廃絶を訴えた故・藤井日達上人の言葉が載っていました。とても感動しました。皆様にも紹介します。

「文明とは電灯のつくことでもない。飛行機のあることでもない。原子爆弾を製造することでもない。文明とは人を殺さぬことであり、物を壊さぬことであり、戦争をしないことであり、相互に敬うことである。」

 孫やひ孫、その子孫たちが、平和で幸せな生活がおくれる日本になるよう、心より願う今日この頃です。(A子)

 

「しんぶん赤旗読者ニュース」第667号 2014年9月7日

▲ このページの先頭にもどる

© 2013 - 2024 Japanese Communist Party, TOYAMA