「平和・民主・革新の日本をめざす富山の会(略称・富山県革新懇)は2日、富山市で「日本国憲法は希望―憲法の改悪を許さないために」をテーマに講演会を開きました。
講演した八王子合同法律事務所の白神(しらが)優理子弁護士は、日本の侵略戦争でたくさんの人を殺した痛恨の反省から、憲法で権力をしばるという立憲主義のシステムを徹底したのが日本国憲法だと説明。一方、自民党改憲草案は、再び日本が戦争する国になるために憲法で国民をしばる内容になっていると批判しました。
戦争法案反対で始まった立憲主義と民主主義を取り戻す全国のたたかいは、すべての参院1人区で野党共闘を実現させ11選挙区で勝利したと強調。憲法を力に歴史を前に進め、次世代につなげていこうと呼びかけました。
質疑では、高校教師の男性が、「自民党の改憲草案の問題点を生徒にどこまで言えるのか」と質問。白神氏は、「政治的中立というのは、教員が国家権力から自由であることだ」と述べた上で、「客観的知識を伝えるとともに、生徒が批判的にモノを考えられるよう問題提起していくことが必要だと思う」と答えました。
参加した介護職場で働く男性(32)は、「自民党の改憲草案について初めて聞いた。日本国憲法が権力をしばることを自民党の議員も知らないのではないか。そういう党が政権を取っていることを恥ずかしいと思う」と話していました。