26日、砺波市議会6月定例会が閉会しました。すべての議案について議員全員賛成でしたが、本当にそれで良いのでしょうか? 気になる点について、いくつか紹介します。
国民健康保険税限度額引き上げ
砺波市国民健康保険税条例の一部改正。軽減措置の判定所得についての見直しで、一人世帯が5割軽減の対象になるなど、軽減される部分については歓迎するものです。
問題は、課税限度額が引き上げられることです。
後期高齢者支援金等14万円→16万円
介護納付金12万円→14万円
「低所得者に配慮」などとして、課税限度額は断続的に引き上げられています。今回の引き上げで国保加入者約6千世帯のうち、後期高齢分で83世帯、介護分で20世帯が限度額に該当、金額で約230万円とのことです。この間、日本共産党は課税限度額の引き上げに一貫して反対してきました。
国保税が上がる最大の原因は、歴代政権が国保事業への国庫負担を大幅に削減してきたことにあります。
国保税の引き上げをやめ、国保加入者の負担を軽減するために、国の財政支援を強めるよう求めることが必要です。
当局は「国は平成29年度を目途に国保の広域化を検討しており、中止する」といいますが、そうなれば市町村独自での軽減措置なども出来なくなり、ますます国保税の引き上げに歯止めがかからなくなることが予想されます。
軽自動車の税率引き上げ
砺波市税条例等の一部改正により、軽自動車の税率が引き上げられます。
四輪以上乗用自家用 7,200円→10,800円
同 貨物用自家用4,000円 → 5,000円 など
国内における軽自動車の普及状況は、新車販売台数で四割近いシェアを占めており、とくに地方部や都市郊外において普及しています。
その背景には、長期にわたる所得低迷のなかで、税を含めた自動車の維持費が国民にとって重い負担となり、価格・維持費とも比較的安価な軽自動車の需要が高くなっている実態があります。
とりわけ、公共交通が衰退した地域では、一世帯で複数台所有するなど、住民の重要な移動手段です。
また、原付・二輪車は、公共交通機関の運行が無い深夜・早朝に働く労働者の足ともなっています。
今回の軽自動車税委の増税は、雇用や経済の面で困難を抱える地方や郊外の住民ほど負担増の影響が大きくなるものです。消費税の増税に加え、二重の負担を押しつけるものであり、つよく反対するものです。
軽度障害者への医療費助成後退
市重度心身障害者等医療費の助成に関する条例一部改正は、国の医療保険制度における70歳代前半の一部負担金等の見直しに伴い、助成割合を変更するものです。
これは、65歳以上70歳未満の軽度障害者への医療費助成制度の後退であり、賛成できません。
「読者のひろば」第1248号 2014年6月29日(→こちらをクリックするとpdfで紙面が観られます)