富山市でおこなわれていた第28回日本高齢者大会(同実行委員会主催)は9月13日、全体会を開き、「集団的自衛権行使容認」に反対し、戦争しない平和な日本をつくろうとの決議を採択し、閉会しました。
富山県からの1,800人余をはじめ、全国からのべ5,200人が参加しました。
城田尚彦中央実行委員長が「長生きしてきた蓄積を生かし、安倍政権の暴走を阻止しよう」とあいさつしました。
基調報告した鐘ケ江正志事務局長は、安倍政権による「戦争する国づくり」と社会保障改悪をストップし、高齢者をひとりぼっちにしない運動をすすめることを強調。「全国津々浦々で強力な高齢者パワーを発揮しよう」と呼びかけました。
福島と沖縄の代表が「“原発を再稼働せず廃炉に”が県民の願い」「辺野古新基地反対は県民の総意」と報告すると、大きな拍手が送られました。
翻訳家の池田香代子さんが「平和な未来をきずく」と題して記念講演しました。
参加者は、八尾高校郷土芸能部による「越中おわら節」を観賞し、一緒に踊りました。
長野市から参加した山本堯美さん(73)は「久々に参加し、いろいろなことを学べて元気をもらった。長生きの秘訣(ひけつ)だね」と話しました。
来年は9月15、16の両日、和歌山市で開催します。
安倍政権を追いつめる-福島・沖縄からの報告
富山市で9月13日に行われた第28回日本高齢者大会の全体会では、福島県と沖縄県からそれぞれ、地域の運動やたたかいの報告がありました。
福島県から参加した福島県高齢者運動連絡会の橋本幸伸さんが、原発事故から3年半が経過した福島の現状を語りました。「原発事故の関連死の数が地震や津波で亡くなった直接死を上回りました。県が実施したアンケートでも多くの人が避難生活で精神や肉体に不調があると回答するなど、原発事故が被災者に不安な生活を強いています」と深刻な実態を告発しました。
福井地裁が出した大飯原発運転差し止め判決、自殺と原発事故の因果関係を認めた福島地裁判決にふれ、「原発の再稼働は絶対に許されず、人間としてやってはいけないこ
とです」と語りました。
「『全ての原発を再稼働せず廃炉に向かう』ことが福島県民の切実な願いです。今年の夏は48年ぶりに原発が稼働せずに乗り切ることができました。国民の声を聞かない安倍政権の一日も早い退陣を」と訴えました。
沖縄県高齢者運動連絡会の内村敏雄さんは、米軍新基地建設反対運動について「沖縄では陸や海上で連日、新基地建設に反対する運動が行われています。8月の県民大行動
には3,600人が辺野古キャンプ・シュワブゲート前に集まり、怒りの声をあげました」と報告しました。
9月7日に沖縄で行われたいっせい地方選挙で、名護市では新基地建設反対の議員が過半数を獲得したことを紹介し、「今年1月の名護市長選につづき、ふたたび民意が示されました」と語りました。
沖縄では新基地建設反対などを県民の総意として求める「建白書」の実現に向けた保守や革新を超えた共同が広がっているとのべ、11月に行われる沖縄県知事選挙に立候補
を表明している翁長雄志(おなが・たけし)氏(那覇市長)の勝利が暴走する安倍政権を退陣に追いつめる大きな力になります、と支援を呼びかけました。
大会へのメッセージ
9月12、13の両日、富山市で開かれた第28回日本高齢者大会には、次の人たちがメッセージを寄せました。
富山市の森雅志市長、富山県上市町の伊東尚志町長、全労連の小田川義和議長、日本共産党の赤嶺政賢、笠井亮、塩川鉄也、高橋ちづ子の各衆院議員、井上哲士、紙智子、吉良よし子、倉林明子、小池晃、田村智子、大門実紀史、辰巳孝太郎の各参院議員