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若い世代が大空襲を語り継ぐ-富山大空襲70周年のつどい

カテゴリー: 県内団体の催し

若い世代が大空襲を語り継ぐ

 富山大空襲を語り継ぐ会は1日、富山市で「とやま大空襲70周年のつどい」を開きました。県内外から約50人が参加しました。

 富山大空襲は、1945年8月2日未明に米軍のB29爆撃機の大編隊が富山市に対して行った空襲。焼夷弾や小型爆弾の投下で市街地の99.5%を消失し、約3000人が犠牲になるという、地方都市では最大規模の被害を出しています。

「『僕等への贈り物』―<富山大空襲資料館>の設計図を作りました」と題して、富山県で幼少年期を過ごした大阪大学大学院生の藤井一弥さん(23)が記念講演。藤井さんは、卒業制作で富山市をテーマにしようと、自身が過ごした富山市北部地域を調べるうちに、富山大空襲に行きつきました。若い世代が大空襲を伝える契機になればとの思いで大空襲資料館を設計したといいます。資料館には、16畳の広さに1本の焼夷弾が投下されたことを表す空間や大空襲で焼け残った「立山醤油味噌」の煙突をモチーフにした塔などが盛り込まれています。

 参加者からは、「資料館の図面と模型の説明を聞いて、資料館建設を受け入れない富山市にも見せたい」「資料館には、被害だけでなく加害の事実も展示してほしい」などの意見が出されました。富山大空襲を描いた絵本「りこちゃんの8月1日―とやま大くうしゅう―」の作者で金沢市在住の村上凛子さんは、「夏に(金沢市内の)いくつかの学校で富山大空襲の話をし、『いま生きていることを大事にしてほしい』と訴えてきた。戦争法案への反対を含め、大空襲を語り継ごうと若い人ががんばっていることを本当にうれしく思う」と話していました。

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