「非核の政府を求める富山の会」は2日、富山市で第28回定期総会を開きました。富山県被爆者協議会会長で被爆2世の小島貴雄さんが「被爆者の『叫び』次代に運動引き継ぐ2世の思い」と題して講演しました。
小島氏の父親は広島への原爆投下直後、江田島から広島市に入り、軍隊として負傷者救援や遺体処理に当たりながら被爆しました。貴雄さんはその2世。「高校で38年間教員を務め、仕事が忙しくて改めて父と向き合い戦争・被爆体験を真剣に聞いたのは、退職してから」「原爆が落ちた瞬間、父は爆心地から15キロ離れた江田島にいたが、非常に強い光を感じ、大音声、地響きで朝食の食器が吹っ飛んだ。あわてて外に出ると広島の上空にきのこ雲が見えた」と貴雄さんは、父から聞いた被爆体験や壊滅状態の広島市内での救援活動を生々しく語りました。また被爆の不安をかかえながらそのことを長い間隠してきたと言います。「広島平和記念公園の慰霊碑に『過ちは繰り返さない』という言葉があるが、核兵器の恐ろしさを世界に伝え、世界から核兵器をなくすのは今を生きる者の誓い。反核のために歩んでいきたい」と語りました。
総会では水谷敏彦代表世話人が「政府に核兵器禁止条約を承認・批准する運動を強めよう」とあいさつ。運動方針や役員を決めました。
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