73回目の憲法公布日を翌日に控えた2日、富山市で憲法講演会が開催されました。
大学人9条の会(富山)が主催し、日本国憲法をまもる富山の会と「9条の会」富山県連絡会が共催。約100人が参加しました。渡辺治一橋大名誉教授が「安倍改憲をめぐる参院選後の新たな情勢と市民の課題」と題して講演しました。
渡辺氏は、「参院選では改憲勢力3分2の維持は阻止したが、改憲議論開始の合意も安倍改憲ノー!の合意もとれず、決着は今後に持ち越した」として、「安倍は改憲をあきらめていない、国民投票も見据えて全国の衆院選挙区に連絡会議を設立する方針を出すなど草の根からの闘いを重視している」と警告。「この秋の臨時国会から来年通常国会が改憲発議を許すか、許さないかの正念場だ」として、改めて3000万署名はじめ草の根の運動の強化、9条改憲の危険を市民に訴える、野党共闘で安倍政治の軍事大国化、新自由主義政治転換の選択肢を明確に示すなどの課題を強調。「憲法は72歳。大変な困難のなか、生みの親に殺されかかっても生き延びて戦争しない国をつくってきた。改憲を許すかの岐路にある今、力を合わせてたたかい抜こう」と呼び掛けました。
富山市の70代の男性は「3000万署名が大事だと改めて思った。地域で粘り強く取り組みたい」と話していました。