高校生が平和や環境・社会問題などについて考え、その思いを作品を通じて県民に発信する「富山県高校生平和作品展」が6、7の両日、富山市内の富山県民会館で開催されました。作品展は県高等学校教職員組合と平和作品展実行委員会が毎年開催してきたもので、今回38回目を迎えます。会場には高校生が初めて体験したコロナ禍のもとでの不安や平和、環境への想いが込められ、作品を観る人に感動を与えていました。
今年は県内15校から117点の造形や文芸(川柳、狂歌)、読書感想文などの作品が寄せられました。作品はコロナ禍をテーマにしたものが多く、地球温暖化や海洋汚染、いじめやこどもの虐待、女性差別など現在の社会問題が高校生の目を通じて作品として表現されています。これまで描かれてきた「戦争と平和」についても”肌の色が違っても同じ人間として世界で手を繋ごう”という作品など高校生の瑞々しい感性で表現されています。
平和作品展では、最優秀賞としてとなみ野高校2年生、柴垣貴大さんの造形部門(平面)「Wⅰsh」が選ばれ、優秀賞として12作品、佳作として29作品が選ばれました。最優秀賞の柴垣さんは「コロナウイルスで人々の心中に不安が広がるなかで元の日常に戻りたいという願いを込めて書いた」と自らの作品について語っています。