「9条の会」富山県連絡会が主催する「憲法を学ぼう」連続講座の7回目(最終回)が3月8日、富山市内で開かれ、43人が参加しました。
元金城大学教授の松浦万里子氏が「社会保障と日本国憲法」と題して講演しました。
松浦氏は、世界と日本の社会保障は戦争の反省から生まれたとのべ、戦争と社会福祉は共存できないと指摘。日本では、社会保障制度審議会の「1950年勧告」が出されていることを紹介しました。
勧告では、「生活困窮の原因に対して、公的保険または直接公の負担において経済保障の道を講じ、生活困窮に陥った者に対しては、国家扶助によって最低限度の生活を保障し、文化的社会の成員たるに値する生活を営むことができるようにする」とうたっていると説明。これは、憲法25条と13条(幸福追求権)、生活保護法第2条(無差別平等の原則)の精神だと強調しました。
松浦氏はまた、「いま、社会保障制度は機能しているか」と問いかけ、セーフティネットが崩壊するなかでの貧困問題の実態を告発。「朝日訴訟」のたたかいを紹介し、憲法を武器に「社会福祉の危機」を乗り越えようと呼びかけました。