町議会3月定例会が閉会 後藤議員は消費税増条例等に反対討論
3月議会は20日に閉会し、後藤智文議員は消費税増に関する予算や条例など9件、及び、職員昇給を実質停止する条例案に対して反対し、討論を行いました。今回は、賛成討論はなく、賛成多数で全議案が可決しました。
一般質問は、村田昭、内山昭、後藤智文、石田孝夫、広島秀一、坂井立朗、深井峰子、亀山彰、村上紀義、岡田健治各議員10氏が行いました。
【後藤氏の反対討論】
消費税増税における予算や条例に対しての反対討論を行います。消費税増の議案等(略)
簡単に言いますと、消費税が5%から8%に上がることによる水道や下水道料金、あるいは町民会館や元気交流ステーションの利用料など8項目が、値上げになることに対して反対をするものです。
今回の消費税の値上げで、北日本新聞の報道によりますと、一般家庭への影響は月6千円、年に直すと7万2千円の負担になります。ご存じのとおり消費税と言うのは低所得層ほど重税感が増すものです。
昨年末ごろから物価が上がり、年金は下がり、4月からまた1%下げられ、70歳になる人は医療費の窓口負担を1割から2割に倍増になります。そこに消費税の3%の値上げです。非課税者に対しては、1万円を渡すとしていますが、たった1回しか与えられず焼け石に水でしかありません。わずかな年金で生活している人たちはどうして生活していけばいいのかという悲鳴に似た声が挙がっています。
中小企業や個人業者は消費税増を価格に転嫁できないという声が60%もあり、今後の経済も心配です。
町への影響はどうか。歳入によると地方消費税交付金は3干9百万円の増であるが、出ていくのも4干4百万円になっていますし、差し引きして負担が増えることになります。しかし、だからと言って即、生活にかかわる水道や下水道料金に転嫁するのはどうかと思います。地方消費税は、昨年が1%で2億1600万円入ってきていますが、今後は0.7%増えて1.7%になり、たとえ今年は少なくとも来年度は相当額増えることになります。
消費税の増税は、前回2%上げた時に日本経済が奈落の底へ落ちたように、3%上げる今回はもっともっと経済が悪くなるばかりだと思います。
大企業や大金持ちにそれ相当の負担をしてもらえば消費税を挙げずに済みます。消費者の懐を温め、内需拡大を図ることこそ経済は活発になるものと考えます。
私は消費税増税中止を求める観点から、今回の値上げに対して反対と致します。
次に、立山町職員の給与に関する条例等の一部改正についてです。
この条例改正は、55歳以上の職員に関しては、実質、昇給を止めるものであります。問題点として2つあると思います。
一つは、今、世の中は賃上げで経済を活性化させようという風潮なのに、賃上げをしないのはどうなのか。まして、年齢的には、経済面で重要な立場になっているのだろうと思いますので、上げないというのは納得できません。もちろん、60歳以上と言うなら分かりますが、働く気概も落ちるのではないかと危惧します。
二つは、もし、万一昇給するとしても、明確な基準はなく、「町長の定める基準に従い決定する」とありますが、これはどういうことなのでしょうか。町長の気に入る人しか昇給できないことになり、これではいつも町長の顔色を見ていることになりかねません。こんな条例に賛成することはできないと申し上げ、反対討論を終わります。
<一般質問その1(要旨)>
固定資産税率を元に戻し、町民の負担軽減を
【後藤】教育施設充実のために固定資産税率を上げてきているが、当初の目的は達成できたのではないか。
また、固定資産税率を元に戻し、毎年約5千万円の住民負担はなくすべきではないか。
もし、このままずるずると続けるとしたら、一度税率を元に戻して改めてその是非を問うべきではないか。
前倒しで改築できた 中・長期的視点で判断
【町長】国の経済対策を活用でき、立山中央小学校、立山北部小学校と改築事業を前倒しで実施できた。今後はその償還財源を確保することが重要だ。
一方で、公民館など公共施設の改修・充実への要望もある。歳入は大幅な増額を見込むのは困難で、中・長期的観点から慎重に判断したい。
国民健康保険税の引き下げを 低所得者への軽減は
【後藤】この4年間で40%も値上げされ、払いたくても払えないという声を多く聞く。住民に寄り添って国保税を少しでも値下げして負担を軽くすべきではないか。
また、国の制度で、低所得者保険料軽減の拡充が図られるが、町民へはどの程度影響するのか。
値下げは考えていない 軽減対象者は増える
【町長】国保税は24年度、税率を据え置き、基金ゼロの状態で運用したが医療費高騰で安定的に運営するために25年度は止む無く税率改定をお願いした。現状では国保税の値下げについては考えていない。
国は、低所得者に対する2割軽減と5割軽減の判定基準を引き上げる。全国で2割軽減者は約11.7%、5割軽減者は6.8%の増で400万人増えることになる。町での対象者も同率に近い形で増えると見込まれる。
「しんぶん赤旗読者ニュース」第656号 2014年3月30日