滑川市議会6月定例会-共産党2議席で市政を質し地域要望も提起
滑川市議会6月定例会は6月5日から19日まで開催され、平成26年度一般会計補正予算を含む、市長提出議案16件などを可決して閉幕しました。日本共産党は、軽自動車税を引上げる市税条例改正案と65歳以上70歳未満の軽度障害者への医療費助成を引き下げる条例案に反対しました。
自民党から議員提案として「憲法改正の早期実現を求める」意見書が提出され、日本共産党と市民クラブが反対、自民党議員が賛成して可決されました。
古沢議員の代表質問と、角川議員の一般質問・答弁要旨は次のとおりです。
あいの風 並行在来線 新幹線問題
古沢>新幹線開業と同時に北陸本線が、県内では「あいの風富山鉄道」となる。未解決の問題が多く不安が大きい。利便性の確保・向上にどのように取り組んできたか。
小幡総務部長>並行在来線は日常生活の重要な足であり、安全の確保、経営安定基金、利便性確保のためのダイヤ設定、特急列車の存続など、国・県・関係機関に要望してきた。
古沢>来年度の県への重点要望事項に「並行在来線と富山地鉄との相互乗り入れ」とあるが、具体的な構想はあるか。
小幡総務部長>富山地鉄の中滑川-新魚津間、北陸線の滑川-魚津間は両線が平行しているので、適地で渡り線を設ければ乗り入れが可能となる。相互の利用者の増加につながると考えている。ただ、JR西日本からの車両は交直両用なのでそのまま入れるが、地鉄車両は直流なので対策が必要となる。
古沢>JR西日本は、開業後は関西方面の特急は金沢までとしている。県内からは乗り換えが必要となり、利便性が大きく損なわれる。
小幡総務部長>現在のところ、泊-金沢間の快速列車は1往復だけが予定されている。2往復増便も検討中で、JR西日本も必要な協力をするとしている。引き続き増便の要望をしていく。
古沢>開業後「あいの風富山鉄道」の運行本数を増やすと、JR貨物会社からの線路使用料が減額されて、経営に大きな影響が出るという。貨物列車の本数が減らなくても減額されるのは理解できない。
小幡総務部長>貨物調整金制度は、貨物列車と旅客列車の走行の車両キロ数などで配分が決まる。素朴な考え方としてはおかしいなとは思う。貨物調整金が減っても、それを上回る運賃収入があれば、あいの風富山鉄道はそういうダイヤを組むことができる。
大丈夫? 耐震対策早急に補強を 新基準で危険発覚
古沢>報道では耐震強度不足の学校施設が2棟あるとされているが、終了予定を確認する。
折田教育次長>該当の2棟は、東部小学校の多目的ホール、寺家小学校の管理棟である。東部小学校の多目的ホールは改築中で8月完成予定、寺家小学校の管理等は、今年度中の完成を目指して改築する予定で、今回補正予算を上程している。
古沢>対策未実施の「つり天井」も2か所あるとされている。以前の答弁では「問題ない」ということではなかったか。天井以外の照明器具、設備機器などの非構造部材は本当に大丈夫なのか。
折田教育次長>昨年8月、文部科学省から対策が必要な天井の基準が示された。高さが6メートル以上、または水平投影面積が200㎡を超える天井で、滑川中学校の武道場と早月中学校の武道場が該当する。その後、滑川中学校の武道場はつり天井でないことが確認されたので、対策が必要なつり天井は1か所である。以前は明確な基準が示されておらず、大規模空間の施設として体育館のみについて、つり天井はないとしていた。
非構造部材の耐震対策は、昨年度文部科学省から手引きが作られたので、それに基づいて年度に1回程度点検し必要な対策を講じていく。
子ども図書館について
古沢>「子ども図書館」は図書館法上の図書館なのか。位置づけはどうなのか。
折田教育次長>子ども図書館は、子育て世代の活動を支援するため、図書館のその他施設として位置付けている。図書館法上の図書館であると同時に、子育て支援機能も持ち合わせた施設として整備する。
軽自動車税が引上げ
今定例会で可決された市税条例の改定によって、軽自動車税が平成27年度の新規登録分から次のように引上げられます。(上表参照)
要支援者に対する市事業への移行について
角川>滑川市内の要支援1者の数は要支援1が62人、要支援2が186人となっている。市町村事業になった場合この人数に満足なサービスを提供できる財源はあるのか。要支援とされる方はそのままでいると2~3年で要介護に重度化される方が大半だと聞く。お金を気にして適切なケアが受けられず重度化してしまうようなことがないよう財源の確保を徹底するべきだ。
藤田福祉介護課長>従来通り財源が確保されるよう、県や市長会等を通じて国に要望し、移行後もサービスを低下させることなく提供できるよう努める。
介護者の交流について
角川>介護が必要な家族を持つ方たちの交流会「オレンジサロン」でこれまでに行ってきた成果の発信はされているか。私もオレンジサロンに参加して介護で疲れている家族の本音など聞く事が出来た。こうした声をここに参加していない家族の方にも伝えたい。介護の悩みを抱え込まず分かち合うためにももっと広く知らせるべきだ。
藤田福祉介護課長>これまでは特に発信していないが、より多くの方に参加してもらえるよう、オレンジサロンのチラシを全戸配布する。医療機関の窓口にも置いてもらい周知を行う。
過疎集落等の再生対策について
角川>総務省のHPで富山県朝日町での事業が紹介されている。内容は地域資源を活かした観光メニューの考案や店舗が少ない地域での買い物対策だった。滑川市でもこれらを参考に取り組みを行うことはできないか。
熊本企画政策課長>この事業では過疎集落等を対象に地域経済の活性化・日常生活機能の確保に取り組んでいる。必要に応じて取り組んでいく。
「なめりかわ昭和今昔写真館」について
角川>滑川の昔の街並みを知るいい企画だったのに、博物館が遠くてお年寄りが参加しにくかった。各町内の公民館などでいつでも見られるようにできないか。
上坂生涯学習課長>今回の写真展は博物館で開催する展示としては入場者が3番目に多い展示となり好評を得た。展示した写真パネルは貸し出しを念頭において保管している。市民や各種団体の要望があれば積極的に貸出しをしていく。
市・まちなか再生の取リ組みについて
角川>今暮らしている中町周辺は私が子供の頃は商店が並ぶ立派な商店街だったが今ではほとんど店が残っていない。まちなか再生事業はどのようになっているのか。
児島まちづくリ課長>平成25年度末までのまちなか住宅家賃助成事業は46件、まちなか住宅取得支援事業は40件、危険老朽空き家対策事業は7件。期間については平成28年度までとなっている。今後、街中の空き家が増えることが予想されるため引き続き実施していく。
角川>富山県で行っている「がんばる商店街支援事業」「空き店舗マッチング支援事業」というのが空き家・空き店舗を利用するものだった。この事業の周知をこれまで以上に図っていただきたい。
網谷商工水産課長>この事業は3月に1期の募集が行われ、商工会議所と連携し周知を行った。8月にも2期の募集があるので引き続き周知を図る。