違憲の戦争法は断念を 戦争法案反対の意見書めぐり論戦
富山県議会6月定例会の最終本会議が6月26日開かれ、今国会で審議中の「戦争法案(安全保障法制)」に対する討論が行われました。
戦争する国づくり反対共同行動実行委員会から提出された請願をうけて、共産、社民、民主・県民クラブの3会派が共同で「安全保障法制の強行に反対し、慎重審議を求める意見書」を提出。社民が提案理由説明を行いました。自民党は「激しく変化する国際情勢に、意見書はなんら安全保障対策がない」などと反対討論しました。
賛成討論をした日本共産党のひづめ弘子県議は、国民の「反対」の声がどの調査でも急増し多数を占めていることをあげ、「政治家であるならばこの現実を無視してはならない」と強調。安倍首相が、後方支援(兵站活動)を行う自衛隊が攻撃され、武力を使う可能性を認めていることを強調しました。
自民党が反対討論のなかで「我が国を取り巻く安全保障環境が変わった」とのべたことに対しても、「他国が攻撃されて、自国の存立が脅かされた」事例を国会で問われて政府はあげることができなかったと指摘。「今回の『安全保障法制』は、その本質から見て『戦争立法』であり憲法違反」とのべ、法案成立断念に追い込むため全力をあげると決意をのべました。
意見書は賛成8人、反対は自民、公明など31人で否決されました。
「労働法制の改悪ではなく、雇用の安定を求める意見書」も共産、社民、民主・県民クラブが共同提案しましたが、自民、公明などの反対により否決されました。
議会は知事提案の13議案、議員提出の2意見書などを可決。日本共産党は、マイナンバー制度の実施にかかわる「県個人情報保護条例一部改正」と、消費税10%への増税実施を2017年4月1日と明記した「県税条例等一部改正」の2つの議案に反対しました。