自民党、富山・高岡とも昨年の県議選から半減
政務活動費の不正取得で辞職した県議を補充する富山県議補選高岡区(定数2)と富山市第1区(定数1)は23日、投開票されました。高岡市区に立候補した日本共産党の高瀬あつこ候補(54)=新=、富山市第1区に立候補した市民と野党共同の星野富一候補(68)=無所属・新=とも議席をうかがう大健闘をしましたが、惜しくも及びませんでした。
高岡市区の高瀬候補の得票は1万1210票(得票率24.55%)。2位で当選した社民党候補に79票差まで迫りました。高岡市での日本共産党の得票は、昨年の県議選の得票3959票の2.83倍に増やし、議員選では過去最高の得票となりました。一方、自民党で当選した酒井立志候補は2万3千172票を得ましたが、昨年の県議選の合計得票4万7千176票を半減させました。
選挙戦で高瀬候補は、高岡から清潔な日本共産党の議員を出すことでこそ議会を改革することができると強調し、支持を呼びかけました。4種類19万枚にのぼるビラ配布と、告示前の600回を超える街頭演説、候補者カーと政党カーの訴えで町の雰囲気を一気に変え、高瀬候補への期待と激励が急速に広がり、大接戦となりました。
選挙結果を受けて、選挙事務所で支援者を前にあいさつした高瀬候補は、「くやしい結果になりましたが、今後も不正を許さないために真相の究明と掲げた公約実現にがんばっていきたい」と話しました。
富山市第1区では、市民と野党共同の星野富一野党統一候補が2万1191票(得票率27.94%)を獲得し、自民、維新の候補と最後まで接戦を繰り広げました。
自民党候補は3万2934票を得て当選しましたが、前回県議選で自民党が得た5万7910票からは大きく減らしました。組織ぐるみで政務活動費の不正をおこなってきた自民党への怒りが広がるなか、市民と野党の共同に党派を超えた期待が広がりました。
結果を受け、野党の代表や市民らの前であいさつした星野候補は、「9日間のたたかいを通じ政務活動費の不正に対する市民の怒りと議会改革への強い期待を感じた。結果は残念だが市民と野党の統一候補としてたたかえたことに心より感謝します」と述べました。
星野候補を推薦した日本 星野候補を推薦した日本共産党の上田俊彦県委員長、社民党の村石篤富山市議、自由党の広野允士県連代表もあいさつ。上田県委員長は、「自公連合が7割を得票する富山市で、1議席を争うたたかいができたことは、市民の怒りのあらわれ」と強調。市民と野党の共同が発展したことに触れ、「市議補選では、自民党候補を一人も送らないたたかいをしよう」と訴えました。