非核の政府を求める富山の会、原水爆禁止富山県協議会、富山県被爆者協議会、核兵器廃絶をめざす富山医師・医学者の会の4団体は16日、「核兵器のない世界へ―核兵器禁止条約の実現に向けて」と題して、「非核平和都市宣言」20周年記念講演会とシンポジウムを富山市で開きました。約100人が参加。
藤森俊希日本被団協事務局次長が「被爆者はなぜ核兵器廃絶を求めるのか」と題して基調講演。藤森氏は広島に生まれ1歳4カ月の時被爆。姉2人と甥を原爆で失いました。藤森氏は今年、国連に1051万7872人の署名を提出した活動を紹介し、核兵器廃絶の展望を語りました。そのなかで、核兵器の使用と威嚇を違法化する核兵器禁止条約は、批准書等提出が33か国になっていることを強調。来年の国連・NPT再検討会議とそれに先立つ原水爆禁止世界大会ニューヨークの成功を訴えました。また核兵器禁止条約に背を向け、核兵器の廃絶を究極のゴールとして先送りする、世界で唯一の被爆国にあるまじき日本政府の姿勢を厳しく批判しました。
シンポジウムでは4つの主催者団体が、これまでの活動や今後の取り組みを報告し、会場から質問や発言も出されました。「核兵器禁止条約の署名・批准を日本政府に求める」意見書は全国424自治体で採択されていますが、富山での意見書採択はゼロだとして、26人の県内の著名な呼びかけ人と協力して自治体採択を広げることを確認しました。