日本民主青年同盟富山県委員会と日本共産党富山県委員会は4月25日、大学新歓企画の第3弾学習会「ヒバクシャの願いと核兵器廃絶の道」を富山市内で開催。富山県被爆者協議会の小島貴雄会長を講師に、喫茶店の一角を借りて、参加者らが語り合いました。
小島氏は、県内の被爆者も高齢化で人数が減っていると紹介。かつて180人近くいた県内の被爆者も、現在は40人以下にまで減っていると語りました。一方で、被爆証言には多くの需要があるとして、これまで毎年5、6回は小中学校から要請を受けていたと話します。
その上で小島氏は、現在96歳になる父親に代わって体験を証言。寺の3男として生まれ、「殺されるのも殺すのもイヤだ」と1943年(昭和18年)4月に徴兵猶予のために進学したと語りました。その後、徴兵猶予の撤回で徴兵され、フィリピン・セブ島や広島県・江田島で受けた軍事訓練の体験も紹介。45年8月6日の原爆投下の瞬間やその後の広島市内での救援の様子など、被爆直後の爆心地周辺の様子を、被爆者の描いた絵なども広げながら詳細に語りました。
また小島氏は、全世界で発効をめざしている核兵器禁止条約をめぐる状況についても説明。50カ国の批准による発効を目指して、世界中で努力が続けられている中で、批准への動きを後押しするためにも、引き続き努力を重ねたいと決意を述べました。
参加者からは、「これまで学んだことだけではなくて、細かいところまで聞くことができた」「兵隊として戦争に参加していた人の話は初めて聞いた」「反核の精神を未来に伝えていきたい」などの感想が出されました。