県内地方議会の6月定例会は、早い自治体では第1週から始まります。
5月27日に閣議決定された政府の約32兆円の第2次補正予算案は、これからが審議です。
政府の裁量で決める予備費が3分の1を占めるなど問題点、不十分点もありますが、新規「家賃補助」、1次補正の15倍積み増しされた「緊急包括支援交付金」、倍近く拡充された「雇用調整助成金」、そして2兆円積み増しされた「地方創生臨時交付金」等、この間野党が要求した積極的内容も含まれています。
しかし、多くの地方議会では、6月定例議会には間に合いません。県議会も10日が開会なので、市町村にとっては、国・県の補正予算案の内容を見てさらに補正予算案を立てることになります。スピードが求められる今回の新型コロナ感染症対策では、追加提案や臨時議会などの対応が必要です。
日本共産党は、県・地区委員会や議員団が、アンケートや電話相談、医療・介護はじめ多くの関係施設・団体を訪問しての聞き取りや懇談を実施。その切実な声や要望を掴んで、首長や労働局に申し入れてきました。
県や市町村の独自支援施策には、この間の党の申し入れや議会で取り上げた内容が数多く含まれています。
県のPCR検査センター設置をはじめ検査体制の拡充、休業・時短協力金、県事業持続化・地域再生支援金が実現。市町村では、水道料金の減免(4市)、小中学校の給食費無料化(2市町)、地元出身学生支援(3町)、失業者や内定取り消し者への会計年度職員採用、給付金上乗せ・国県の給付金支援金対象にならない業者への救済策などです。しかし、住民や業者から見ると決して対策が十分とは言えません。6月地方議会は、コロナ対策の上でも重要な議会ですが、コロナ後の政治の在り方も問われる議会です。病院の再編統合と病床削減を迫る「地域医療構想」、消費税減税、災害対策、学童保育や教育、介護など、検討が必要です。
一部にコロナの感染拡大防止を理由に質問者の人数や質問時間を減らす動きもありますが、3密を避けることは、工夫すればできることです。質問時間も、一律に削減すべきではありません。コロナ禍の最中の臨時議会などとは違った対応も必要です。
質問・審議は、議会の最も重要な権限・機能です。住民の実態や要求を反映させる機会が保障されなければなりません。(党県委員会自治体部)