日本国憲法施行74周年を記念して2日、富山市のサンシップとやま福祉ホールで講演会が開催されました。日本国憲法をまもる富山の会と富山県平和運動センターの共催によるもので約100人が参加。新型コロナ感染の急拡大で命と暮らしが脅かされる中で、憲法の理念を守り生かす政治を実現しようと、参加者らは熱心に聞き入りました。
青島明生憲法富山の会代表が「毎年講演会を積み重ねてきたが、ようやく新しい政治の展望を語る講演会を開くことができる」と主催者を代表してあいさつ。
冨田宏治関西学院大学教授が「コロナ禍と世界の変化―改憲阻止と野党連合政権の展望」と題して講演。冨田氏はコロナ禍のもとで格差と貧困の拡大が進んだだけでなく、人の命を救う医療体制をボロボロにしてしまったことを、新自由主義をもっとも具体化した大阪維新の会の政治を具体的に示して告発しました。また日本国憲法前文の平和的生存権、第9条や25条、14条の個人の尊厳などを具体的に示し、「コロナ禍のもとで憲法の価値が今まで以上に輝いている。憲法を変えるなんてとんでもない」と力説しました。
最後に「秋までにある総選挙で市民連合が共通政策の要望書を提案している。広島県、長野県、北海道での補欠選挙・再選挙で野党統一候補が勝利した。格差や貧困が広がっており、市民と野党の共同で展望を示せば多くの人が応えてくれる。希望を切り開こう」と呼びかけました。
講演を聞いた富山市内の男性は、「大阪維新のひどい政治の実態がよくわかった」と話していました。